アメリカ人の社会学者、レイ・オルデンバーグは著書 "The Great Good
Place"の中で「パリのカフェほどサードプレイスとして認めやすいものは他にない」と述べています。サードプレイスとは、家庭(第一の場)でも職場(第二の場)でもなく、友人や知人たちと気軽に落ち合える場所のこと。スターバックスの元社長はこの概念に影響を受け、人々のサードプレイスを目指したカフェを創ったといいます。オルデンバーグは、「フランス人たちはアメリカ人に比べ、この3つの柱のバランスがとれている」と述べています。サードプレイスは家庭や職場では満たしきれない人間の欲求を満たしてくれる場所なのです。誰かとちょっと話したい、人の集まるところにいたい、珍しいものに出会いたい・・・ホームパーティを開催するのでも、2週間前から約束を取り付けるのでも、車で1時間かけて人に会いにいくのでもなく、ちょっと自分の気が向いた時に、ちょっとそこに寄れば顔見知りの誰かに出会って何気ない会話ができる。まさにパリのカフェはそんなサードプレイスだと言えるでしょう。