Important role of café in the society

カフェの社会的役割


カフェという場はただコーヒーを飲みに行くための場所ではありません。カフェという場は歴史上様々な芸術運動や思想を形作る舞台となり、社会変革の発端となる場としても機能してきました。カフェは、ストレスや問題を抱えた人たちがほっと一息つき、誰かと話をすることで問題が自然と解決していく、社会の浄化装置としても機能しています。カフェで想いを口に出すこと、誰かと出会って会話をすること、そこに徐々に人が集まっていくことで、その場には独特の雰囲気が生まれ、そこを目指して人がやってきます。カフェはサードプレイス、出会いの場、創造の場、社会の浄化装置として機能するだけでなく、人がリラックスしてすごせる街=インフォーマル・パブリック・ライフの拠点としても機能し、21世紀の成功するまちづくりの鍵となる存在です。あたたかいカフェが1軒でも街にあることは、そこから人が、そして街が変わっていく可能性を秘めているのです。


Informal Public Life

リラックスして自分らしくいられる場所


 日本社会で生きていく中で、息苦しさや閉塞感を感じて辛くなり、夢を諦めそうになったことはありませんか。人と同じであれという同調圧力の強い中、まわりの人と少しでも違った感覚を抱いた人はどうやって生きていけばいいのでしょうか。特にその感覚が自分にとって大切で妥協ないものであったら?まわりの人たちと異なってしまった時、折り合いをつけること、諦めること、我慢することの良さを説かれることはあっても、自分の感覚を大切にしなさいと肯定されたことはあまりないのではないでしょうか。

 

 そんな辛さや違和感を抱え続けた人にとって、もっと自由な生き方がありうると知ること、そこに到達できる力を持つこと、自分をありのままに受けとめてくれる避難所としてのカフェ的な場との出会いは、死活問題となってきます。私は子育て中で本当に苦しかった時にフランスへ行き、そこで知人の女性に「自分らしい人生を生きなさい!」と諭されて目が丸くなり、母親を大切にするフランス流の子育てを垣間見て目がくらくらしたのを覚えています。日本ではそんなことを言われたことがなかったからです。

 

 たとえ自分の身近に存在しなくても、もっと広い世界に目を向ければ、自分が希求していた情報も、もっと自分らしくリラックスして生きられる場所も、自由な考えを面白いといって肯定してくれる人もいるのではないでしょうか。La Terrasseは、人がもっと自由に自分らしく生きるための知の還元をテーマに、フランスやイタリアをはじめとするヨーロッパのカフェ文化やインフォーマル・パブリック・ライフの研究・発信、世界の知やニュースに触れて視野を広げるWorld News Caféなどを開催しています。特に日本の女性たちがもっと自分らしく生きられるように、これからも活動していくつもりです。

 


Why café is so important?

カフェという場の本質、可能性とは?


 カフェはただ飲み物を飲みに行くための場所ではありません。カフェという場は居場所を探し求めていた客たちと、あたたかい場をつくる店の主人やスタッフとが絶妙に相互作用しあった時、何かが生まれ、時代を変えうるほどの力をもった場なのです。それが歴史上最も花開いた場所が20世紀初頭のパリのカフェであり、私は「カフェとは一体何なのか?」というカフェの場としての本質やポテンシャルについて研究・発信しています。

 

 カフェが多い街として知られるパリやウィーンが、芸術の都として有名なのは決して偶然ではありません。また、近年では都市改革の成功例として有名なコペンハーゲン、ポートランド、メルボルンなどの街は、カフェという文脈でも語られることが多い街です。これもただの偶然ではなく、街を活性化していく際に、カフェ、特にオープンカフェの存在が非常に重要となるからです。人々が出会い、自分の自由に意見を話せる場があることは、生きやすい社会を創っていくために欠かせません。歴史上、カフェは街の大学として機能し、社会変革の場としてすら機能してきました。そんなカフェのような場が日本にもっとあったらいいなと思う人のために、カフェの魅力や、その必要性についてお伝えしていければと思います。

 

「ウィーンやパリのようにカフェに囲まれた街に住む者は幸運である。彼らはたとえその居場所を失ってしまっても、何千とある同様のカフェの中からそれなりにいい場所を選び取ることが可能だからである。場があれば何かが生まれるわけではないにせよ、何かが生まれるためには居続け、語り続けることのできる場が必要である。志があったにせよ、それをわかちあい、ともに切磋琢磨しあえる仲間に出会える場がないのなら、孤独の果てに志まで失われることもある。現在でも芸術の都としてその名を世界に轟かせているパリやウィーンが、カフェに囲まれた街であったというのも決して偶然の一致ではないのだろう。」拙著『カフェから時代は創られる』4章より


La Terrasseの活動


La Terrasseはカフェ文化・パブリックライフ研究家、飯田美樹の事業名です。La Terrasseはカフェ的な場での様々な出会いを通じて視野を広げ、人がもっと自由に自分らしく生きられる社会を目指して活動しています。主なプロジェクトは以下の通りです。ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。